「The imitation game」を観てきた。

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ベネティクト・カンパーバッチ主演の新作映画「The imitation game (邦題:イミテーション・ゲーム/ エニグマと天才数学者の秘密)」がインドで公開されたので観て来た。

実話をもとに、第二次世界大戦中にナチス・ドイツが作り出した解読不可能と言われた暗号機「エニグマ」を解読したアラン・チューリングの人生を描いた作品だ。

私はこの主人公のような、何かがちょっとずれてしまっていて人に嫌われていたり、奇異の目にさらされながらも、ある一点で普通の人には無い才能を発揮する人に魅力を感じる。同俳優が演じた「シャーロック」なんかは200パーセント好みの作品で、おそらくもう100回以上観ている。ともかく彼らのように”Extraordinary”と言われる人たちが大好きだ。

「ちょっとずれてる人」というのはどうしてこうも魅力的なのだろう。そんなことを思っているから意識していなくても、随分前から気がつくと世間からは「ちょっと違う人」と思われるような人がまわりにいたり、ついには日本から見れば、ずれている人だらけのインドになんて漂着してしまった。隣の芝は青く、凡人は異質なものに憧れる。

それでも当の本人たちは他人と違う自分のある部分についてコンプレックスを感じていたり、組織の中でああしろこうしろと言われて、発揮できる才能を潰されかけたりなんかしていて、そういう状況を目にすると、もどかしさを感じてしまってしょうがない。「開き直って、もっとぶっ飛んでしまえばいいのに!」と、無責任にも思ってしまい、言ってしまう。単純に、自分がそうしたくても力がないから、パワーのある人たちやってほしいのかもしれない。だってそうした方が、きっと世の中が面白くて明るくなる。

アラン・チューリングはゲイであることに苦しみ、どちらかというと「普通であることに憧れた」天才として描かれていた。でも彼がいなかったら第二次世界大戦ではもっと多くの人たちが死んでいた。ゲイが禁止されていた当時のイギリスで、彼の周りにいる人たちは奇異の目を向けたかもしれないが、彼の人々への貢献はそんなものより何百倍も、何千倍も大きい。だから能力のある人は社会の反応を恐れてそれを出しそびれてはいけない。

今回の作品は映画館で観たのだけれど、チューリングが暗号を解読したシーンはインド人たちをとても感動させたようだ。拍手喝采。もちろんこれは映画というエンターテイメントだからというのもあるけれど、インド人は現実の社会でも、違うものや人を受け入れる心が広い。広すぎて上映中におしゃべりしたり、携帯いじったりするのも気にしないのはいただけないけど。

日本公開は3月だそうです。今年一個目のオススメ映画。是非観てみてください。

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