忙しい。
有り難い事に、猛烈に忙しいムンバイ生活2年目。
仕事は12時間勤務がデフォルトになりつつあり、週末は平日に溜まったうっぷんを晴すためにとにかく遊びまくっている。
丸1年過ごしてみて、何か変わっただろうか、と考えてみるが、特に自分では思い浮かばない。
そんなある日、インド人の友人が奥さんである日本人の友人と話していた。
「かおりはあいつにそっくりだな。雰囲気とか、しゃべり方とか、歩き方とか、顔も似てる」
聞けば、その似ている人というのは、デリー出身のインド人なのだそうだ。
その場にいた共通の日本人の友人も、なるほどね、と納得していた。
ちょっとしたショックだ。
外見が北部インド出身者に見えるとはよく言われたものだが、内面が似ていると言われたのはこちらに来てから始めての事だった。
インドに、というよりか、世界のあちこちへ行ったから、多少、普通の外国人より外国での生活に柔軟性があるというのは本当かもしれない。
でも、車があふれている道路をうまくわたれたり、なんでもインドの食べ物が食べられたり、ローカルな場所に足を突っ込んでも、けろっとしていられるのと、インド人である、ということは全然違う。
彼らが私を外国人としてみているから、ちょっとしたお世辞もこめて「かおりはすっかりムンバイカール(ニューヨーカーみたいにムンバイネイティブというような意味)だな」というコメントが発せられるものだと思っている。
しかし今回はピンポイントで「インド人のあいつに似ている」と言われて、はて、自分はやっぱり何かが変わってしまっているのだろうか、それともいろいろなタイプの人がいるインドだから、ひとりくらい自分に似ているインド人がいたとしても不思議ではないものなのか、と、にやにやしながら考えている。(インド人に似ているという言葉は私の中ではとっても嬉しいコメントなのだ)
その似ている彼女は、今、ムンバイに住んでいるという。
もちろん、その人に会わせてほしいとお願いした。
いつになるかはわからないが、その人に会ったら、客観的にインド人の目に私がどう映っているのかわかる気がする。
楽しみだ。
でも、とんでもない人だったらどうしよう。